☆解答

1.20歳代の好感度と50歳代の好感度の比較、すなわち二群の平均値の差の検定(「2標本t検定」)を行います。

 

♦分析結果

結果1

・「年齢階層による好感度に違いは無い」という仮説に対して、有意確率(年齢階層による好感度に違いがあると判断したときの危険率)は0.2871となりました。この値は一般的な判断基準(有意水準)である0.05より大きな値であるので、「年齢階層による違いがあるとは言えない」という結果になります。

 

・効果量(Cohen’s d)は0.49ですので、「中位の効果」です。(効果量の一般的な目安は、小:0.2、中:0.5、大:0.8です。)

 

・標本検定力は0.327です。(0.7~0.8が望ましいとされています。)

 

・今回の検定結果における効果量(0.49)に基づく調査に必要な標本数は、一般的な値である有意水準を5%、及び検定力を0.8とすると、各群(年齢階層)毎に約67です。

 

注)有意確率は、効果量及び標本数に影響されますので、効果量の値が小さい場合でも、標本数を増やすと有意な結果(有意確率5%未満)を得ることはできます。しかし、効果量の値が小さい場合は、有意な結果が得られても実質的な意味があるのか検討する必要があります。




2.広告掲載件数と成約件数の相関分析を行います。


1)相関係数(ピアソンの積率相関係数)を求め、さらに散布図により確認します。


 

♦分析結果

結果2

結果3

広告掲載件数と成約件数の相関係数は0となりました。また、散布図からも無相関であることが窺えます。

注)無相関の検定について

「相関係数は0である」という仮説に対しての検定です。有意確率は1(100%)という結果となりました。


2)男性、女性に分類し、それぞれについて相関係数を求めます。

・男性

結果4 男性

・女性

結果5 女性

広告掲載件数と成約件数の相関係数は、男性、女性共に0.866となりました。(データ数が少ないので無相関検定における有意確率は0.05未満とはなりません。)
従って、全体(男性+女性)の相関係数は0(無相関)でしたが、男性、女性に分類して、それぞれの相関係数を求めたところ、共に0.866という高い相関関係が見られるという結果となりました。


 

♦参考

・線形回帰分析について

相関分析では、広告掲載件数と成約件数の関係について分析しましたが、「成約件数は広告掲載件数及び性別の影響を受ける」と仮定した線形回帰分析を行うことができます。

    成約件数 ← 広告掲載件数+性別

データを次のように作成します。(1:男性、2:女性)

表_練習問題の解答

・手順

1)データを入力する。
2)メニューの「回帰分析」―「線形回帰」を選択します。
3)データベースを選択します。
4)「従属変数」に「成約件数」、「独立変数」に「広告掲載件数」及び「性別」を選択します。
5)「OK」をクリックします。
6)分析結果が表示されます。

結果6

・次の回帰式が求められます。

    成約件数=-9.0+1.5×広告掲載件数+5.0×性別

性が同じであれば、広告掲載件数が1件増えるごとに平均的に1.5回ずつ成約件数が多いという傾向が見られ、また、広告掲載件数が同じであれば、女性は男性より平均的に成約件数が5件多いことを表しています。


次に、求めた回帰式の有用性について検討します。

・この回帰式の係数(1.5、5.0)の有意確率は、広告掲載件数については厳密には0.05をわずかに上回りますが、ほぼ有意であると言えます。

・決定係数は0.722であり、求めた回帰式で72.2%説明できることを表しています。

このように、わずか6組のデータでも線形回帰分析は可能です。


 

もどる